高級レザーヌメ革とは?ヌメ革の素材の特徴について解説!!

ヌメ革は、植物に含まれる成分のタンニンを使用し、牛の原皮をなめして型押し等の革表面の加工を殆ど施さずに仕上げた高級レザーです。最も革らしい雰囲気を持つ革として、革の中の革とも言われています。ここでは、そんなヌメ革の特徴について色々ご紹介します。

ヌメ革の基礎知識

イタリアンレザー,牛革,ヌメ革,姫路 レザー

ヌメ革とは?

ヌメ革とは、植物性タンニンでなめされた革で染色が施されていない革を言います。革をなめすと言う作業は、牛の皮を腐らないようにするために加工する事や、革を柔らかくする為の加工の事で、なめし加工を行う事で皮から革になります。
なめし方には大きく2つのタイプがあります。1つ目は、タンニンなめしと言われる加工方法で植物の渋み成分であるタンニンを含んだ液体に皮を数か月間漬け込んで革に仕上げます。2つ目は、クロムなめしと言われる加工方法でクロムと言う化学薬品に皮を1日程度浸透させて革に仕上げます。この2つの加工を比較してみても、圧倒的にクロムなめしの方は手間が掛からないので、殆どの革製品はこのクロムなめしの革で作られている場合が多いです。つまり、植物性タンニンでなめされたヌメ革はとても手間の掛かる革であると言えます。
タンニンなめしの革は広い意味でヌメ革になるのですが、より狭義のヌメ革は表面に染色や加工が施されていない革の事を言います。なので、黒や茶色等に染められた革と言うのは、基本的にヌメ革とは言わずにベジタブルタンニンレザー等、革のなめし方で呼ばれる事が殆どです。また、同じヌメ革でもバケッタレザー、ブッテーロレザー、栃木レザー等、様々な言われ方をする事もあります。
ヌメ革は基本的に肌色をしていますが、ヌメ革のいずれのレザーも植物性タンニンで皮がなめされて、柔らかさや強度を上げる為にオイルを染み込ませ加工されています。

ヌメ革の魅力とは?

革の経年変化を楽しむ事ができる

ヌメ革の最大の魅力は、何と言っても革のエイジングです。ヌメ革以外の革製品のアイテムであっても、長く使用していく内に革の色味が濃くなりますが、ヌメ革の経年変化は他の革とは比べものにならない位のエイジングの変化が持ち味です。新品のヌメ革はナチュラルな肌色をしていますが、使用していく内に濃いアメ色に革が変化していきます。
これは、ヌメ革製品を使用していく事で手の油分が革に浸透したり、元々ヌメ革に含まれていた油分が使用や日光で革の表に染み出したりするからです。ここまで革の経年変化を楽しめるのは、革の中でもヌメ革にしかない魅力です。

革が丈夫で長期使用する事ができる

ヌメ革は植物性タンニンで時間を掛けてじっくりなめされて革が加工されているので、革の繊維がギュッと詰まっており、とても革が丈夫で長期使用する事ができます。最初は革に固さを感じる仕上がりになっていますが、使用していく内に革自体が柔軟に柔らかくなっていきます。このように、ヌメ革と言うのは、革の丈夫さと柔らかさを兼ね備えた革で経年変化を存分に楽しめる点も、革に飽きが来ずに長期使用できる良さとなっています。

革に付いた傷も良い味になる

ヌメ革は、基本的に革表面を一切加工していない為、革自体に傷が付きやすい事が挙げられます。特に、ヌメ革製品を使い始めた初期の頃は、傷が目立ちやすく、爪が少し革に触れただけで傷になってしまいます。しかし、使用していく内に経年変化を楽しむのと同時に、革に付いた傷すらも味になるのがヌメ革の魅力です。それに、経年変化でヌメ革の色味が濃くなっていくので、傷もそこまで目立つ事もなくなります。

水に弱いが経年変化で皮が強くなる

革製品は基本的に水に弱い性質がありますが、特にヌメ革は革表面が加工されていないので、水に弱い革と言えます。使い始めは少し水が革にかかっただけでもシミになってしまうので、革の扱いには注意する必要があります。しかし、使用していく内に革表面が手の油や革内部から染み出た油によってコーティングされていくので、水に対しても革の強度が強くなっていきます。また、革の色味も濃くなっていくので、使い始めの頃に付いた水シミも目立たなくなっていきます。このように、革の色味の変化をはじめ、水、汚れ、傷に対する強度が強くなるヌメ革はまさに育てる革と言え、それも大きな魅力の一つです。

このように…
革加工を施さずに自然な風合いを生かしている革がヌメ革になるので、新品の時からアイテム1つ1つに個性があり違います。例えば、照明が強く当たっている革は日焼けしてほんのり色味が濃かったり、革自体が元々持っていた細かな傷が革に見られたりする事もあります。その個体差を含めた特徴がヌメ革の魅力で、それは本革である事の証でもあります。

ヌメ革のお手入れ方法とは?

1.購入直後のメンテナンス

新品ほど水に弱いので水濡れに気を付ける
購入したばかりのヌメ革は、革表面に皮脂や革から出る油等が十分に出ていません。つまり、コーティングと言える膜が整っていない状態の革なので、水に濡れると一発でシミになります。こうして水滴のしみが付いたヌメ革は見た目も良くない為、折角、高級感のあるヌメ革の魅力が損なわれてしまいます。特に、外気に触れやすいバッグ、靴を使用する際には雨等に気を付けて、購入当初はしっかり革のメンテナンスをする事が大切です。
最初は防水スプレーをしておく
ヌメ革の表面にまだしっかり膜が張っていない時には、最初に行う革のメンテナンスとして、ヌメ革にしっかり防水スプレーをかけて水濡れ対策をしておく事が大切です。ブラシでバッグや靴の表面の埃を綺麗に取り除いた後、全体に革専用の防水スプレーをまんべんなく付けて防水しておきます。そうする事で、水濡れによるシミ対策ができるのでお勧めです。噴射口の目が細かいタイプの防水スプレーがお勧めで、細かい粒子で出た方がヌメ革の繊維の穴に浸透しやすいので、より防水できたり汚れ防止できたりします。

2.水滴のシミの落とし方

革全体を湿ったウエスで拭く
ヌメ革の水濡れによるシミを除去する為には、湿ったウエスで拭くだけで簡単に消す事ができます。厳密にはシミのある所に馴染ませて、水痕を目立たなくする方法になります。基本的にヌメ革に付いてしまった傷や汚れと言うのは、落とす事が難しかったり完全に落とせなかったりする場合もあります。なので、水痕対応には湿ったウエスで拭く事で、シミの境界線を目立たなくするお手入れが簡単でお勧めです。

3.革の色味を変化させる方法

3週間太陽光を浴びせて均等に革を日焼けさせる
ヌメ革は、なるべく使用前に日光に当ててあげるのがお勧めです。そのまま使用するのもOKですが、使用前に日光浴させてあげる事で革の色がムラ無く、きれいに経年変化していく事ができます。日光浴のコツとしては、均等に革が日焼けするように革を一面ずつ日に当てていきます。そして、1週間程日光浴させたら革の状態を見て、別の面に日を当てて革を日焼けさせ、革の日焼けを繰り返し行います。
これは、革の変色の土台となる作業になるので、時間を掛けて日光浴をする事が大事になります。大体目安として3週間日光にさらす事で、新品の時のヌメ革の色合いよりも深い味わいのある色に変化します。
しかし、革を日焼けさせると言っても、基本的に紫外線と言うのは革製品を劣化させるデメリットもあります。なので、日光浴する際には、革全体にクリームを塗ってから日焼けさせるのがポイントです。また、屋外で無く日の当たる屋内で日光浴をさせる事も大切なポイントです。

4.ヌメ革の艶出し

クリーム(オイル)は少量ずつ使う
ヌメ革に付いた革表面の埃を払い落としてから、クリームを染み込ませたウエスで磨いていきます。クリームを付け過ぎてしまうと、革に不自然な艶が出てヌメ革の魅力が半減してしまうので、様子を見ながら少しずつクリームの量を調節して磨いていくのがポイントです。クリームを塗り終えたら、馬毛が使用されたブラシで優しくブラッシングしてあげると、一層革に綺麗な艶がでるのでお勧めです。

ブラッシングの重要性…

「革のお手入れにブラッシングなんて必要あるの?」と思われている方もいるかと思いますが、実は革をブラッシングする事こそが革のお手入れのメインと言っても過言ではありません。小さなゴミや埃をブラシで掻き出すと言うクリーニング効果ももちろんあるのですが、細くて柔らかい馬毛がヌメ革の細かな繊維の隙間に入り込むので、ウエスでクリームを伸ばしただけでは行き届かない部分にまで、オイルを行き渡らせて馴染ます効果も期待できます。